こんにちは。いつも記事を読んで頂きありがとうございます。
今回は選手のコンディション管理の第3弾です。コンディション管理についての内容はこれが最後になります。

 

 

『コンディションチェックシート』

 

私のチームではコンディションチェックシートと呼ばれる選手一人ひとりの体の状態を把握する取り組みを行っています。

体の状態に関するいくつかの質問に対して選手自身が1〜10段階のスケールでその日の体の状態を報告します。

 

1が痛みや疲労感が全くない状態を表し、10が痛みや疲労感が強いことを表します。このスケールは前回取り上げたRPEのスケールとは違って、チームで定めた基準を使用しています。

※コンディションチェックシートのスケール

 

 

 

質問内容は全身の疲労感や筋肉痛の程度、睡眠時間など全部で10項目です。

コンディションチェックシートはオンライン上の無料フォーマットを使用しています。

紙ベースで実施するよりも、報告漏れを防げることや管理しやすいということでこのような形式にしています。

質問項目やデザインも自由に設定できるのでとても使い易いです。

作成したコンディションチェックシートのURLを全選手に配信し、必ず練習日の朝に回答させています。

※スマホでのコンディションチェックシートのデザイン

 

 

選手から回答されたデータの中で、痛みや張りの項目では8以上を、睡眠時間では5時間以下を報告した選手はその項目が赤く表示されるように設定しています。

 

回答されたデータは一つのシートに集計され、集計されたデータを学生トレーナーが随時確認します。データ上で問題のある選手(例えば強い痛みを訴えている)は練習やトレーニング前にケアを受けさせるようにしています。

※各選手から回答されたデータの一覧

 

 

練習前に選手の体の状態を把握して、事前に対策を打ち、少しでも怪我の起こる可能性を減らし、選手が良いパフォーマンスを発揮できるようにチーム全体で取り組んでいます。

 

このようなツールを使うことで、効率よく大人数の選手のコンディションを把握することができます。

 

またパートタイムで指導する場合も、自分が帯同していない時の選手のコンディションを大まかに把握するツールとしても利用できます。

 

 

『自己管理能力の養成』

 

コンディションチェックシートを実施している目的として、選手の自己管理能力の養成があります。ここで言う自己管理能力とは、自分のコンディションを管理できる能力のことです。

 

試合に向けて良いコンディションを作ることや、怪我をしないようにするためには、常日頃から自分の体調や体のコンディションに気を使って過ごすことが重要だと考えています。

 

体に何らかの不調や問題がある場合は、ストレッチやモビリティドリルなど自分に必要なことを実行することで、怪我のリスクを抑えることにつながりますし、疲れが溜まっていれば普段の睡眠時間を見直すことで、翌日に疲れを持ち越さないようすることもできます。

 

コンディションチェックシートを回答することによって、自分の体と向き合う時間を作ることがねらいです。
選手自身が自分の体に関心を持ち、自分に必要なことを選択して行動できるように促しています。

 

私たち指導者が練習やトレーニングの負荷を調整するだけでなく、選手自身も自分の体の状態に合わせて、適切な取り組みをすることがコンディション管理において重要なポイントです。

 

 

『個人競技選手や一般トレーニーへの応用』

 

ここまではチームに所属する選手や指導者向きの内容になりましたが、パワーリフティングを始め、個人競技に取り組んでおられる方や一般トレーニーの方にも応用できます。
普段からトレーニング日誌をつけていると思いますが、RPEやコンディションチェックシートも同時に記録していくことで、より正確に自分のコンディションを管理することができます。

 

例えば、睡眠時間と全身の疲労感の関係から、疲れを残さないために必要な睡眠時間を推測できますし、普段からトレーニング内容とRPEを把握しておくことで、疲れを抜きたい時や試合に向けてピーキングを行う際のトレーニングの負荷量(時間×RPE)の目安としても利用できます。

 

また前日のトレーニング内容と翌日の筋肉痛の度合いや疲労感などから、疲労を溜めすぎることなく、継続してトレーニングを実施することもできます。

RPEもコンディションチェックシートも大した時間も手間もかからないのでオススメです。

 

 

 

『まとめ』

 

今回はコンディション管理の一環として、私が実際に行っているコンディションチェックシートの取り組みについてご紹介させて頂きました。

 

指導者側が選手のコンディションを把握して対策を講じることも大切ですが、選手自ら自分のコンディションを管理できるように教育することも欠かせないポイントです。

 

これまで全3回にわたって選手のコンディション管理というテーマで書いてきましたが、私の結論としては指導者による練習やトレーニング負荷の管理と選手自身による自己管理、この二つの歯車が噛み合うことで質の高いコンディション管理が可能になると考えています。どちらかだけでは良い結果は出ないように思います。

 

今回の内容が指導者の方にとって、今後の指導に活かせるようでしたら嬉しい限りです。

 

またアスリートや一般のトレーニーの方々には馴染みのない内容だったかと思いますが、一つでも参考となって競技力の向上に繋がれば幸いです。