スクワットが得意な人もいればベンチプレスが得意な人もいるように、トレーニング種目にも少なからず得意不得意があると思います。

体格的な要素であったり、単純に好みの問題もあるでしょう。目的にもよりますが、競技のパフォーマンス向上や、場合によってはボディメイクにもこの苦手種目がとても重要になってくることがあります。

今回は、弱点を強化することについて考えてみたいと思います。

 

1,なぜ苦手か考えてみる

2,弱点を克服する価値

3,具体的に掘り下げていく

4,弱点を分析していく

5,まとめ

 

 

ー なぜ苦手か考えてみる

苦手な種目がなぜ苦手なのか?
単純な理由として、その部位や動きそのものが弱い可能性があります。言い換えれば、動きに関与するどこかの部位が弱い可能性があります。

この弱い部分が足を引っ張り動作が破綻してしまうことが多く、スクワットのフォームのブレや、プレー中に局所的に疲労するなどの弊害がおこってしまいます。

動きのメカニズム自体が悪い(本来頑張らなくてよい部分に頼ってしまうなど)などの問題ももちろんありますが、単純に弱いということもじゅうぶん考えられます。

誤魔化さずこれらに目を向けることが問題解決の第一歩になります。

ー 弱点を克服する価値

例えばデッドリフトが苦手だとします。

アスリートにとってデッドリフトは非常に有効なエクササイズですが、腰が痛くなる、ハムに嫌な感じがでる、フォームがうまくとれないなどの理由で避けてしまいがちです。

上記の“やらない理由”をクリアできれば、デッドリフトをおこなうことで得られるトレーニング効果を獲得することができます。デッドリフトを安全に効果的におこなうためにはA、B、Cの要素が必要であるが、現状Bが満たされていないため実施できないのであれば、まずはBをきちんと埋めてやろうという考えです。

もちろん無理にできないエクササイズに固執する必要はありません。しかし、何かができないというのは能力の欠如であり、常々指導している選手たちにも伝えているのですが、できないということは何かが足りないのです。

この何かは筋力かもしれませんし、柔軟性かもしれません。これらは放っておくと怪我に繋がるリスクもあるので可能な限り解消しておくべきです。

ー 具体的に掘り下げていく

今度はスクワットを例に考えてみたいと思います。

うまくしゃがめず深さがだせない場合、どこが原因かを掘り下げていきます。

足首がかたく脛がこれ以上倒れない、股関節がかたくこれ以上しゃがめない、臀筋の働きが弱くこれ以上しゃがむと立てない…など様々な原因が考えられます。

ジムのマナー違反でなければ動画を撮って確認することで、イメージと実際を擦り合わせることができます。この作業からは、とてもたくさんのヒントを得ることができます。

また、仮説を立てながらひとつひとつアプローチしていくことも大切です。

足首かもしれないと考えれば、足首の動きをよくするドリルをおこない、臀筋に力が入っていない感じがあれば、臀筋のエクササイズを先におこなってみるのも手です。

ある程度狙いは絞った方が効率はいいですが、色々試す中で自分なりのパターンが見つかれば、これが質の高いウォームアップにつながります。

〇〇した後はいつもよりしゃがみやすかった、普段より安定して反復できた…など、感覚的な部分ではありますが、非常に大切なことです。

ー 弱点を分析していく

私の場合、ベンチプレスに比べれば数字的にデッドリフトは弱点と捉えることができます。

デッドリフトが弱点と言ってしまうと少々大雑把過ぎるので、今度はデッドリフトの何が苦手なのかを掘り下げていきます。

言い出すとキリがないのですが…現状で優先的に解決しないといけない問題として、グリップの弱さとフィニッシュ時のエラーがあげられます。

グリップはそのままですが、試合と同じように素手で試技をおこなった際にグリップが保持しきれずバーを挙上できないこと。フィニッシュは高重量になると引ききる際に股関節を伸展しきれないことです。

グリップに関しては、そもそもの握力の弱さ、握り方などがあげれます。さらに噛み砕いていき、握力を強化する方法、握力にとってマイナスになっている要素の排除、握りが強くなる握り方の模索、などを考え実行していきます。

握り方に関しては、手幅、バーとの接点、握りの意識、どちらの手から握るのか、どの指から握るのか、などを同じく試していきます。

これらを繰り返しながら効果のあった(ありそうなもの)をピックアップし、継続しなくなったアプローチの代わりに新しいものを試す…ということを繰り返していきます。

気が遠くなるような繰り返しですが、記録が伸びるというのはやはり楽しいもので、ただただ反復するだけでなくこのように色々と試行錯誤しながら取り組むことで練習の質も飛躍的に向上します。

ー まとめ

自身のフォームの何が悪いのかわからない場合、まずはその種目がうまい人、強い人のフォームと比較しながら色々と考えてみるとよいです。

いわゆるタブーとされるフォーム(スクワットでいえばニーイントゥーアウトなど)を避け、安全におこなうことを第一に考えながら自身の課題を探していくことで問題解決の糸口が見つかります。

ほんの少し苦手要素が改善するだけで記録が跳ね上がることも珍らしくありません。

弱点は苦手と捉えずチャンスと捉え、しっかりアプローチしていきましょう。