初投稿になります。

アスレティックトレーナーの西川塁です。

私の専門領域は「ケガの予防」になりますので、

 

トレーニング=強化

 

という観点だけではなく、

 

トレーニング=多様性を作る

 

という観点で考察してみたいと思います。

 

●多様性のある体幹トレーニング

最近では、体幹トレーニングをしていないアスリートの方が少ないのではないかと思うくらい、一般的なトレーニングになっていると思いますが、そのトレーニング、ワンパターンになっていませんか?

 

プランク(タイトル写真)というエクササイズは、代表的な体幹を安定させるエクササイズの一つです。

このエクササイズが必要不可欠であることは、今のところ、個人的に疑う余地はないと思っています。

しかし、大切なことはこれが全て、これで万事解決!ではないということです。

もう少し「安定性」というものを深く考えてみましょう。

 

●剛性と安定性の違い

ラグビーやアメリカンフットボールのように激しいコンタクトを伴う競技においては、プランクのような「剛性」を高めるエクササイズは必要不可欠です。また剛性を高めるためには、息を止めて力んだり、体幹部の筋肉だけではなく、全身の筋肉を使って、「身体を固める」ことが必要です。このような観点で高重量のウエイトトレーニングを考えると、筋肉を鍛えるだけでなく、剛性を高めていると表現することもできると思います。しかし、野球やゴルフ、テニスのような回旋を伴う競技において、「身体を固める」ことは必要でしょうか?

 

答えはもちろん「YES」ですが、「それだけではない」という答えの方が正確かもしれません。

 

試しに立った状態で、次の2つのケースにおいて、前屈したり、身体を回旋させてみてください。

 

①全力でりきむ

②全力の25%以下の力でお腹を“ふわっ”とふくらませる

 

どちらのほうが身体を動かしやすかったでしょうか?

私は圧倒的に②です笑

 

力んで身体を固めてしまうと、動きにくいですね。。。笑

「力むな!」

「リラックスしろ!」

「ラクに〜」

 

といった声掛けをスポーツ現場で良く耳にしますが、まさに大事なポイントです!

 

また、サッカーやバスケットボールにおいて、常に体幹を固めた状態でドリブルやシュートをすることは可能でしょうか?

 

答えは「No」ですね。

おそらく多くの場合、

 

①ランニング、ドリブル、シュート等の際に(無意識的に)体幹を安定させている。

②相手選手とのコンタクトの瞬間(直前)や、方向転換、ストップ動作に先行して(意識的or無意識的に)体幹を安定させている

③バランスを崩した際や、予期せぬ動作に対して瞬時に(反射的に)体幹を安定させている

 

このような状況が多いのではないでしょうか?

 

つまり、体幹トレーニングの実施にあたってはこれら①〜③の要素を踏まえることが必要になります。

また、体幹をガチガチに固めてしまうことは、代償としてスムーズな動作を失ってしまうことにもつながりかねないので、安定性というのはスイッチの「ON」「OFF」みたいなもので、「切り替え」が大事だということになります。

 

こうして考えると、競技動作の中で必要な剛性に加えて、安定性も作るためには、何十種類、何百種類のエクササイズが必要になってしまいますね。。。汗

 

しかし、これが多様性であり、「あいつは引き出しが多いよな〜」と表現される能力の一部であり、体幹トレーニングに限らず、優れたアスリートが共通して持っている特殊能力ではないかと個人的には感じています。

そんなSPECや悪魔の実があったら是非欲しいです!!

 

●まとめ

・「剛性」を高める、「身体を固める」ことは必要なトレーニングではあるが、多様性のある「安定性」という概念の中では戦略の一つである

・「安定」している状態では身体の動きが損なわれることはない

・「安定性」をトレーニングするためのポイントは「無意識」「反射」「スイッチの切り替え」という3点である

 

 

次回は、多様性のある安定性を獲得するために必要なエクササイズをいくつか紹介させていただきますので、宜しくお願いします。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。