前回のコラムでは、「トレーニングに関してより理解して効率的に取り組むには」(http://strong.dietgenius.jp/2017/01/07/)について個々のトレーニングの必要性や位置付けの考え方についてお話ししました。

 

今回は、アスリートがトレーニングを実施する際にトレーニングとは、どこで?何が?出来るのかを「場所別トレーニング内容と獲得できる体力要素」をメインに整理していきます。

 

場所とトレーニング内容

トレーニングする際に使用することの多い主に以下の3つの場所で話しを進めていきます。

この3つの場所では、環境によって行えるトレーニングの内容や方法が違うため目的に適した場所選び、また場所に適した伸ばしたい体力要素を知る必要があります。

このように場所により、実施できるトレーニング内容が異なります。

上図の各場所でのテーマ青色文字で記載しており、その下にテーマを達成するための手段(アプローチ)の例を記載しています。

 

そのため、例えば「切り返し動作を改善したい」として場所別に適した内容の一例に、

  • フィールド:敏捷性(フットワーク)、神経-筋機能向上のためのラダートレーニング(アジリティトレーニング)
  • ウェイトルーム:下肢筋力向上、切り返し動作&姿勢獲得のためにスクワット(ウエイトトレーニング)
  • 自宅:下肢筋量(体組成)向上のための栄養(食事)

というように場所に適した内容でアプローチします。

 

競技動作(達成度)から考えた段階別&場所別トレーニングの考え方

どこで、何をするかのイメージがついたところで、アスリートが自分は何から始めたらいいのか?ということについて以下を参考の一つとして考えてみるのもいいかもしれません。

 

競技動作(達成度)から考えた段階別の改善方法を今回のテーマである場所別で考えていきます。

例えば、サッカー競技で「ジャンプヘッド→着地→横方向へのスプリント」の一連のプレーがスムーズに達成できずに改善(動作)、または各動作をスムーズにより速く、より強くなりたいとします。

 

その場合、

①フィールドで相手や味方などの状況把握、判断や予測出来ない合図やキューイングをなくした状態で動作確認する。(コーチ、または動画撮影など客観的視点があると良い)

(OK→状況把握、判断を改善するためのアプローチ(予測出来ない、ランダムな)が必要/NG→②へ)

 

②状況把握、判断がなく、予測出来ない合図やキューイングもない状態で、3つの各動作「ジャンプヘッド」「着地」「横方向へのスプリント」のどこに問題があるのか確認する。

(フィールドでのアプローチ(動的(重心移動)に繰り返す)で改善→OK①へ/フィールドでのアプローチで改善出来ず→③)

 

③フィールドで動的に改善出来ない場合は、ウェイトルームで確認する。

(問題となる動作をウェイトルームでのアプローチ(静的(その場で)に繰り返す)で柔軟性・安定性・可動性・協調性や動作パターンを改善、向上する。→②並行してフィールドでのアプローチも実施)

など上記のように競技動作から場所別で考えることもできます。

 

 

また共通して実施できるトレーニング内容もありますが、トレーニングで身体に対して得られる刺激(負荷や要素)は違い、身体は与えられた刺激にのみ反応・適応するため、達成できる体力や能力は異なります。

例えばフィールド、ウェイトルームのどちらでも可能なスクワット動作で考えると、

  • 目的:動作や姿勢の獲得(フィールドで可能)

アスリートの基本姿勢となるパワーポジション(最も速くどの方向に対しても動き出せるスクワット姿勢ポジション)をプレー中の動作に適応させるために、減速(パワーポジション動作)を始める前に様々な動きを加えてから減速動作を行なうアプローチ。

 

  • 目的:下肢の筋肥大(ウエイトルームで可能)

よりパワフルにジャンプ、走る、方向転換するための基盤となる下肢筋力向上のためのアプローチでバックスクワット。

など同じスクワット動作でも目的によってアプローチや得られる体力・能力は変化します。

 

まとめ

アスリートによって現在使用できる環境は様々であるが、その環境をフルに活用し、より効果的に成果を出すため場所や目的別に適したアプローチを把握する、その状況に適したアプローチで総合的にトレーニングを積むということを考えてみるのもいいかもしれません。