久しぶりの投稿になります。

今回は海外研修に行ってきた事について書きたいと思います。何回かに分けて書いていきます。
先月の初め頃に1週間ほどニュージランドに行ってきました。

目的はニュージランドのラグビーチームでストレングス&コンディショニング(S&C)を学ぶためです。

 

 

ニュージランドはワールドラグビーランキング1位に位置するラグビーの強豪国です。

ニュージランド代表チームの愛称はオールブラックスで、試合前に行う『ハカ』と呼ばれる伝統舞踊が有名です。

 

ニュージランドの選手たちはラグビースキルはもちろんのこと、体のサイズや筋力、持久力やスピードといったフィジカル面でも世界トップクラスです。

そういった世界トップクラスのフィジカルを作り上げるために、どんな環境で、S&Cコーチがどのようなトレーニングを処方していているかを自分の目で見たかったので行ってきました。

 

今回の研修では『チーフス』というスーパーラグビーに所属するチームの練習に帯同させて頂きました。

スーパーラグビーとは南アフリカ、ニュージランド、オーストラリア、アルゼンチン、日本の5カ国からなる国際リーグです。

日本からは2016年よりサンウルブスが参戦しています。チーフスは過去に2度優勝に輝いています。

 

 

施設・環境

 

チーフスのトレーニングジムの写真です。縦と横が25m程度の広さです。スクワットラック、ベンチラック、ダンベルなどがありフリーウエイトが行えるようになっています。
さらに2階が有酸素エリアになっていて、多くの有酸素マシーンが設置されていています。

 

2階にはヘッドコーチをはじめとしたコーチ部屋があり、部屋を一歩出ればトレーニングジムを見渡せる構造になっています。

トレーニングセッションの際には、多くのコーチが2階から選手のトレーニングを観察していました。
S&Cコーチだけでなく、スキルコーチがトレーニングの様子を観察しているので選手達も容易に手を抜くことができません。そこでハードワークすることによって試合に出るためのアピールの場にもなっていました。

 

この写真でもわかるように、トレーニングの環境はとても充実していました。

 (※1階のフリーウエイトエリア)

 

 

(※2階の有酸素エリア)

 

 

実際にトレーニングを見て感じたことですが、トレーニングの内容は日本で行っているものと大きな違いはないという印象です。

種目やプログラムの組み方などは日本のどこのチームでも取り入れているものだと思います。

ただ、一番違いを感じたのは強度です。種目は同じでも、設定重量や発揮しているパワーなどは向こうの選手の方が上だと感じました。シンプルに強いなーと感じました。

筋力、スピード、持久力の測定結果も見せてもらいましたが、各ポジションで日本の選手よりもアベレージが高い結果となっていました。

 

 

 

次の写真はアイスバスです。
アイスバスは3〜4人ほどが入れる大きさで、選手が立ったまま入れる深さがあります。写真は一つしか写っていませんが、同じサイズの浴槽が全部で2つあります。

(※アイスバス)

 

チーフスにはニュートリションルームと呼ばれる部屋があり、プロテインをはじめとしたサプリメント、捕食となるナッツや果物が常備されています。トレーニングジムの横にあるので、トレーニングが終わるとすぐにサプリメントや捕食を摂取できるようになっています。

またチーム専属の栄養士が常勤しているので、選手の体調や取り組んでいる課題(筋肥大、減量、疲労回復など)に応じて、適切なアドバイスをしてくれます。

(※ニュートリションルーム内。プロテイン、果物、ナッツが常備されている。)

 

 

今回の研修に行くまでは、海外の選手はリカバリーやウォーミングアップを始めとした自分のコンディション管理に対して、積極的に取り組んでいないイメージがありました。(私の勝手なイメージですが)
しかし実際に見学してみるとイメージとは真逆で、とても積極的に取り組んでいました。

練習が始まる30分ぐらい前からジムに来て、チューブを使ってストレッチを行ったり、肩のローテーターカフのアクティベーションドリルを行ったりと、練習で良いパフォーマンスが出せるように必要なことを行っていました。

 

練習後もフォームローラーでリリースしたり、クールダウンの一環としてアイスバスやプールに入ったりと、それらを自主的に行っていました。

 

S&Cコーチやメディカルチームから強制されているからかもしれませんが、私の目から見て、選手が主体的に自然なルーチンワークとして行っているように見えました。

 

 

S&Cコーチ

 

チーフスには3人のS&Cコーチがいます。3人とも役割が違っていて、S&C全般を統括するヘッドS&Cコーチ、ウエイトトレーニングを担当するアシスタントS&Cコーチ、そして怪我人の復帰と若手の育成を担当するアシスタントS&Cコーチです。
3人とも自分の担当業務以外もこなしますが、主には自分の担当業務のセッションをメインにこなしていきます。担当業務以外はセッションが円滑に進むようにサポートする形です。

 

私が一番驚いたことは怪我人の復帰に関して、S&Cコーチがリハビリの早期の段階から主導で進めていたところです。

リハビリのどの段階からS&Cコーチが介入するかはチーム事情にもよりますが、早めの段階から介入していることに驚き、S&Cコーチの職域が広いなと感じました。

 

 

まとめ

 

実際に見学してみて、自分がイメージしていたのと違う部分がたくさんありました。特にウォーミングアップやリカバリーといったコンディション面での自己管理能力の高さは見習うべきものがありました。

私もS&Cコーチとして、自己管理の大切さをより一層選手に伝えていこうと思います。