オフ・フィート・トレーニングとは心肺機能の向上を目的にしたトレーニングです。

「オフ・フィート」とは簡単に言うと「走らない」ということです。

一般的に心肺機能を高めるトレーニングと聞くと、走るトレーニングをイメージされるかと思いますが、オフ・フィート・トレーニングとは走らずに心肺機能を高めるトレーニングということになります。

 

以前、木下さんも心肺機能向上の重要性を書かれていました。アスリートはもちろん、トレーニーにとっても重要なテーマです。『トレーニーこそ心肺機能強化』

 

オフ・フィートという言葉を聞いたことがない方も多いかと思いますが、ラグビーでは最近定着しつつあるワードです。

私が所属しているチームでもオフ・フィート・トレーニングを行っていますので、トレーニングの目的や実際に行っている具体的な内容について書いていきます。

 

 

障害予防

 

オフ・フィートで心肺機能を高めるトレーニングを行う目的として障害予防があります。

ランニング動作でのトレーニングの場合、ランニングによる着地衝撃によって腰や膝の負担が蓄積されることで障害を起こすリスクがあります。

ラグビーやアメフト選手のように体重が重い選手の場合は、着地衝撃によるダメージも大きいことが考えられます。

オフ・フィートでトレーニングを行うことで、体へのダメージを抑えながら強度の高いトレーニングを行うことができます。

 

ランニング動作でのトレーニングを全く行わないわけではなく、ランニングボリュームが多い時や疲労がたまっている時など、主に怪我のリスクが高い時にオフ・フィートのトレーニングを行います。

 

 

様々な運動様式を取り入れたトレーニング

 

ラグビーやアメフトといったコンタクトスポーツでは相手を掴んだり倒したり、グラウンドに倒れてもすぐに起き上がったり、タックルしたりと様々な動作が求められます。

いろんな動作で激しく動くことに慣れていないとバテてしまい、試合を通して高いパフォーマンスが出せません。

そのため様々な運動様式を取り入れたトレーニングで心肺機能を高めていく必要があります。

 

コンタクトスポーツ以外のアスリートやマシンやバーベルでのトレーニングが中心のトレーニーにとっても、普段メインで使っていない筋に刺激が入り、さらに心肺機能を強化できるのでオススメです。

慣れない動作をすることで、筋肉痛や体の張りが出てもパフォーマンスに影響しないオフシーズンや大会から遠い時期に取り入れると良いと思います。

 

 

 

オフ・フィートの種目

 

オフ・フィートの種目を選ぶポイントは全身運動であることです。

心肺機能を高めることが目的ですので、酸素需要量をできるだけ多くするためにたくさんの筋群を動員する全身運動の種目を選びましょう。

 

私のチームで行っているオフ・フィートの種目をいくつかご紹介します。

今回ご紹介する種目以外にも、エアロバイクやローイングマシンも組み合わせて行っています

 

ブルガリアンバッグスイング

・肩周り、体幹、握力の強化に効果的

・体全体を使ってスイングすることがポイント

・15秒ワーク、15秒間レストのインターバル形式で10〜20セット行う

 

 

バトルロープ

・上半身の動きだけでなく、下半身の動きを含む種目にするとより強度が上がる。

・15秒ワーク、15秒間レストのインターバル形式で10〜20セット行う。

 

 

メディシンボールスラム

・全身を使って地面に強く叩きつけることがポイント。

・15秒ワーク、15秒間レストのインターバル形式で10〜20セット行う。

・15秒間で25回以上を目標。

 

 

ケトルベルスナッチ

・下半身の力を使うことがポイント

・15秒ワーク、15秒間レストのインターバル形式で10〜20セット行う。

・15秒間で8回以上を目標

 

 

ボクシング

・ミット打ちかサンドバッグでの打ち込み

・「ワン・ツー」「ワン・ツー・アッパー」「ワン・ツー・スリー」など相手の指示に正確に従ってパンチを打つ。

・45秒間ワーク、30秒レストから始めて、慣れていくにつれてワークの時間を60秒、90秒、120秒と伸ばしていく。(レスト時間は固定)

 

例えば体組成の改善が必要な選手はボクシングを合計10〜15分間、練習以外の時間に行います。練習で下肢に負荷をかけているので、怪我のリスクを考えると練習外では極力負荷をかけたくないからです。

 

また、チーム全体で行う場合は5〜8種目ほど組み合わせて15秒ワーク、15秒レストで各種目5〜8分間をサーキット形式で合計40分程度のトレーニングを行っています。

 

初めのうちは15秒ワーク、15秒レストで4種目を各5分間行うだけでも高強度なのでトレーニングとしては十分な強度です。

慣れてきたら種目数を増やしたり、1種目あたりの時間を5分以上に伸ばすなど少しずつ強度を上げていきましょう。

 

 

まとめ

道具が必要という点で個人では取り組みにくい点もあると思いますが、今回ご紹介した種目以外にも道具を使わない種目で行うこともできます。

アスリートや部活動を指導している方には怪我のリスクを抑えながら心肺機能を強化できる点でオススメです。

心肺機能トレーニングのバリエーションとしてぜひ参考にしてみてください。