皆さんこんにちは。久保です。

本日はいわゆる「脚トレ」についてのお話をしようと思います。脚トレの中でもスクワット(SQ)は古くから「キングオブエクササイズ」と呼ばれていて、SQが下肢の強化に与える効果は絶大なものがあります。また、SQはいわゆる「ストラクチュアルエクササイズ」に分類されるので、骨の強化にも効果があるとされています。

そのような背景から「下肢のトレーニングにはスクワットだけやればいい」なんていうこともささやかれはじめています。果たして本当なのでしょうか?

SQ中の筋活動から紐解く

SQ中の筋活動を検討した研究では、大腿直筋はレッグエクステンション、ハムストリングスはデッドリフトよりも筋活動が小さいことが報告されています(1)。その理由として、Schoenfeldら(2010)は、それぞれ大腿直筋とハムストリングスは二関節筋であり、動作中に筋の長さが一定に保たれているためであるとの考察をしています(2)。また、同論文内で彼らは、スクワットのしゃがみの深さによって臀筋の活動が異なる(フル>パーシャル)としています。

また、Fonsecaら(2014)は、スクワットを単体で行った時よりも、デッドリフトなどのエクササイズを一緒に行ったグループの方が下肢筋群の筋量の増加が顕著であったことを報告しています(3)。

このように「筋活動」ひとつ見ただけでも、下肢のトレーニングにはスクワット”だけ”では不十分なことがお分かり頂けると思います。

下肢を多角的にみてみよう

これまでは「スポーツ選手には単関節トレーニングなんていらない」ということが広く言われていました。その理由として「単関節トレーニングは競技中の動作とは程遠いから」というのが一般的でした。しかし、時には下肢のトレーニング手段としてレッグエクステンションのような単関節運動をプログラムに組み込んでみるのもアリなのではないでしょうか。

また、ルーマニアンデッドリフト(RDL)などは、Posterior chainの柔軟性を向上させながら筋力を獲得することができる素晴らしいエクササイズでもあります。主にエキセントリックを伴うノルディックハムなどは、肉離れなどの傷害予防に効果的であるとも言われています。

このように「下肢」というものを細かく分解してみると、下肢のトレーニングは多角的にアプローチする必要があることがわかりますね。

まとめ

これまで「Shut up and squat!」なんてことが言われていたと思いますが、現代においては「Just squat is wrong」ということが競技者の皆さんの間で広まってくれるように願っています。下肢を多角的にみて、アプローチしていきましょう。

参考文献

  1. Ebben WP, Feldmann CR, Dayne A, Mitsche D, Alexander P, Knetzger KJ. Muscle activation during lower body resistance training. Int J Sports Med. 2009;30(1):1-8.
  2. Schoenfeld BJ. Squatting kinematics and kinetics and their application to exercise performance. J Strength Cond Res. 2010;24(12):3497-506.
  3. Fonseca RM, Roschel H, Tricoli V, et al. Changes in exercises are more effective than in loading schemes to improve muscle strength. J Strength Cond Res. 2014;28(11):3085-92.